地震など被災地

長野県神城断層地震被災地(白馬村)を11月26日・27日で調査に行きました。 詳しくはPDFをお読みください。

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大破した避難所に指定されている堀之内公民館。
軽い屋根の平屋なのに大きい被害です。
筋交いは柱同寸です。壁の耐力は充分なはずです。
きちんと上下緊結すれば小破で済んだのでは。

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堀之内公民館の裏側、外壁面の半分の柱が抜けて、柱脚が地面まで落下している。

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倒壊した在来工法。奥の伝統工法は傾斜はあるが自立している。

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大傾斜した伝統工法の居宅。自立している。

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倒壊した土蔵(伝統工法)。伝統系でも、より固い土蔵の方が被害が大きい。

東日本大震災2013年4月19日~22日調査に行ってきました。 詳しくは、PDFをお読みください。

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2年前の東日本大震災と1ヶ月後の浜通り地震の被害が福島第一原発の事故により、固定されて現在も見ることができます。住民がほとんどいないので、どちらの地震被害かは特定できません。日経ホームビルダー『危ない軸組』であつかっている事例が被害差となってみることができます。

写真は浪江駅前。三俣の証明器具が落下している。

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1階が倒壊している。モルタル塗りの腐朽が目立つ。

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屋根・外壁が軽い建物なのに倒壊して道路に倒れ込んでいる。残った建物には風害も見られる。

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増築部が残って、お母屋が倒壊。耐震診断・耐震補強時に注意すべきことを示唆している。

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富岡駅そばの2000年以降建築の在来軸組工法の津波被害。海側1階が倒壊しているが金物のせいか2階は粘って落階している。

完全に倒壊すると、その建物を地震以前に知らない者にとっては、判断の手がかりが無くなります。大傾斜した建物、横方向に分離した建物。2階より1階の被害が多きい建物(これが圧倒的に多数派)2階が1階より被害が大きい建物。耐震診断調査時の着目点を教えてくれます。

東日本大震災の震度7が観測された栗原町と仙台市に調査に行きました。2011年3月26日27日です。 既存建物耐震補強研究会の保坂貴司代表と日経ホームビルダーの荒川尚美記者と私(研究会の会員です。)。

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この2日間で、ただ1軒の倒壊現場です。広角で撮ってあったので日経ホームビルダー2011年5月号に掲載されました。

この倒壊例がきっかけになって、日経ホームビルダー2013年7月号の危ない軸組『母屋と増築部は地震でぶつかる?』ができました。

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大傾斜した土蔵造

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仙台市青葉区折立。側方流動により地盤が1mぐらい陥没。

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円弧滑りの上部側。中央部が垂れている。

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円弧滑りの下部側。円弧滑りの土が吹き上がって中央部が持ち上がっている。

今回の地震での地震動被害は極めて少なかったです。代りに地盤災害と津波による被害が目立ちました。

折立の地盤災害は「谷筋の埋め立て地がやられた」と近所に住む土木コンサルタントの人に聞きました。案内されて造成地の上部にいきましたが、ごく浅い谷でした。こんな造成地なら埼玉県にだっていくらでもあると思いました。

東日本大震災の仙台市若林区荒浜と藤塚浜での津波惨状。2011年3月26日27日です。

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この津波の惨状を見たときには呆然としました。津波で亡くなられた人の死を無駄にしないために私に何ができるのかと思いました。私は埼玉県川口市なので、耐津波住宅で貢献することはできません。この被害状況から得られたものを耐震診断・耐震補強に生かことしかできません。土台の壊れ方、アンカーボルト、ホールダウン金物、Z金物、Z同等金物の繋がり具合や破壊の程度を写真に撮りまくりました。

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津波で流されてきた道路標識

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ホールダウン金物が残った軸組

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海と反対側の土台が津波で持っていかれた柱により裂けている

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海側の土台では後ろに床があるので土台は裂けず柱がホゾ部分で折れて流れ去った

東日本大震災情報の少ない内陸側を調査してきました。2011年3月15日16日です。 詳しくはPDFをお読みください。

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土地勘があり、震度6強の場所を選んで木造住宅の被災例を探して歩きました。

木造の構造的被害はほとんどありません。代りに見てきたものは、鉄筋コンクリートの古い市役所の木造をはるかに上回る被害でした。

木造に厳しいキラーパルス言われれ周期の部分すくなかったのです。周期の短い部分で古い市庁舎がやられ、周期の長い部分で大規模構造物に被害がでました。木造住宅には極めて優しい地震でした。木造の倒壊例は見つけられませんでした。

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道路に落ちそうだと市役所に言っているのに来ないという塀。向こう側は倒壊した補強コンクリートブロック造の建物。

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須賀川市役所に言いに行ったら本庁舎は無人。この柱はせん断破壊して荷重を支えられなくなってきている。

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モルタルのサイディングカバー工法はモルタルごと落下している。

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大田原市の古い木造店舗は外観上構造に被害があるように見えない。

阪神大震災の時は、半年後に被災地に行きました。西宮市内の直行する古い木造商店街の被害例は際立って異なりました。壁のない間口方向に揺られた店舗は被害が大きく、壁のある奥行方向に揺られた店舗は被害が少ないです。

それ以来、地震被災地で商店街を見るときは両方向見るようにしています。今回は大田原市や二本松市で古い木造商店街を見ましたが、大きいFIXのガラスのような仕上材が構造体の変形に追従できず破損したの除けば、外観上のダメージはほとんど感じられませんでした。

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