地震など被災地
館林に竜巻の被害を見にいきました 2009/07/28
前日に起きた竜巻の被害を館林まで見にいきました。
目的は、耐震補強で使われる、屋根の軽量化について、注意すべき点が見つかるか?屋根はどの部分で分離するか?の2点です。
見た範囲では、野地板と垂木の間の分離はありませんでした。母屋と垂木の間で分離したものはありました。母屋が崩壊して構造材から分離して飛んでいってしまったものもありました。母屋ごと飛んだ家の人は「母屋束にカスガイが打ってなくて悔しい」と言っていました。
前日のうちに、大半の飛来物が人の手により片付けられているので、巨大掃除機による吸い上げ破壊なのか、飛来物による破壊なのか、判然としない被害も多くあります。地震と異なり、当日に行かないと原因と結果の関係も判らなくなってしまいます。
新潟県中越沖地震の柏崎市で住宅相談をしてきました。 詳しくは、PDFをお読みください。
能登半島地震の輪島で被災建物の現地建築相談をしてきました。 詳しくはPDFをお読みください。
この建物を見たくて行きました。伝統工法の耐震診断法の通りに小壁の耐力に負けて柱が鴨居のところで折れています。
この建物直行方向は改修されて筋かい工法になっていました。筋かいに突き上げられて柱のホゾが見えています。
木造構造計算ソフトKIZUKURIで青本を選択すると柱頭に金物がいらない表示してくると信頼している構造事務所に聞きました。KIZUKURIがどう表示してきても、全部の接合部に金物を付けろと書くのが構造設計家なのだと言います。
3階建ての耐震診断に行くと、3階の柱頭に金物のない場合があります。今までは天下のKIZUKURIがいいと言っているのにいけないとは言いにくいと思っていましたが、この被災例を見てからは自信をもって、耐震診断時に最低ランクの接合部Ⅳを選択します。
地震調査で伝統工法の家をみることがあります。ほとんどアンカーボルトがないのですが、土台が滑っている時と滑らないときがあります。滑り摩擦係数は0.4ぐらいだと言われています。建築基準法の極稀地震も400galぐらいと言われています。この写真は壁の多いところで400gal以上の地震に耐える耐力があったのでしょう。それで摩擦に勝って滑ったのだと思います。1間離れた構面は小壁しかなく、構面が変形して土台は滑っていませんでした。
新潟県中越地震の川口町で罹災証明の調査に従事してきました。 詳しくはPDFをお読みください。
役場に設置してある地震計で震度7がでた川口町の中心街では、古い建物の倒壊や大破は大きかったのですが、新しい建物では、1軒転倒したのを見た以外は通柱の柱脚のホゾ抜けぐらいでした。山あいに15分ほど車で入った、田麦山地区では新しい建物が倒壊や大破していました。2軒の高基礎木造住宅の被害から緊結金物の必要性を痛感させられました。道路に面した家がすべて倒壊したので、地震後『全壊通り』と言われるようになった道と2軒の高基礎大破住宅が面する道路の交点にある木造住宅は人がいました。他の家は住めないので田麦山小学校に避難しています。キチット建てれば大丈夫だと思いました。